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家計部門における用途別エネルギー消費関数の計測と炭素税賦課による影響 (2000). カケイ ブモン ニオケル ヨウトベツ エネルギー ショウヒ カンスウ ノ ケイソク ト タンソゼイ フカ ニヨル エイキョウ. Kakei bumon niokeru yotobetsu enerugi shohi kansu no keisoku to tansozei fuka niyoru eikyo

Abstract
本稿では、家計部門における用途別エネルギー消費関数の記述と計測をおこない、炭素税導入による家計部門への影響を評価することを目的としている。ここでのエネルギー消費関数の計測は、われわれの多部門一般均衡モデルへの導入と一般均衡のフレームワークの中での評価を想定したものであるが、本稿では部分的に家計部門のみについて炭素税賦課シミュレーションをおこなっている。家計部門は、そのエネルギー消費量における量的な重要性の増大のみならず、地球温暖化防止対策からみると政府による直接規制が困難であるなどの特性を持ったエネルギー消費主体であり、その意味で家計のエネルギー消費関数を特に分離して記述し、炭素税などの経済的措置による効果を試みる。われわれはこれまでに多部門一般均衡モデルによって各消費主体におけるエネルギー消費量、002排出量の評価、および炭素税など経済的措置の導入による定量的評価をおこなってきた(黒田・野村[6][7]等)。現行のモデルによって解かれる家計部門のエネルギー消費量をみると、内挿期間におけるトータルテストでは、実質投入係数によってエネルギー消費量がコントロールされる産業部門に比して、家計部門の推計エネルギー消費量は観察値との乖離が大きいものであった。それは現行の家計部門の消費行動モデルの定式化が、特にエネルギー消費を独立して扱わずに、複数の費目分類を想定した効用最大化行動によって、価格効果と所得効果のみに依存して記述されていたことによっていると考えられる。家計部門によるエネルギー消費は、耐久消費財の保有量とそのエネルギー効率に大きく依存しているという点において、またエネルギー消費それ自体から効用を受けるのではなく、何らかの耐久消費財の利用による効用を求めた結果としての派生的需要であるという点において、他の消費費目と顕著に異なる性質を持つ。これらの特性を考慮したエネルギー消費行動を描く必要があろう。また、家計のエネルギー消費の観点からみると、エネルギー関連統計と経済統計ではその範囲において異なる定義が与えられている。資源エネルギー庁および日本エネルギー経済研究所などによるエネルギー関連統計では、エネルギー消費主体は大きく「産業部門」、「民生部門」(「家庭部門」と「業務部門」)、「運輸部門」(「旅客部門」と「貨物部門」)に分割されている。一方、産業連関表などの経済統計における「家計部門」は、上記の「家庭部門」と「旅客部門」の一部(自家用乗用車分)が対応している。本稿の目的の一つは、家計の自家用乗用車によるエネルギー消費量を推計することで、エネルギー関連統計と経済統計との接合を図ることである。なお、本稿での用途分類は「1.輸送用」、「2.暖房用」、「3.冷房用」、「4.給湯用」、「5.厨房用」、「6.動力他」の6分類であり、それぞれの用途の利用エネルギー種別として、「1.電力」、「2.都市ガス」、「3.LPG」、「4.灯油」、「5.石炭他」、「6.太陽熱」、「7.ガソリン」、「8.軽油」の8つの分類を想定している。以下では、はじめに観察事実の整理をおこなうことで、我が国における家計エネルギー消費の位置付け、および用途別エネルギー消費などの時系列推移を示すことにしよう。その後に、家計部門のエネルギー用途別消費関数の記述と、パラメターの推計をおこなう。最後に、以上の計測結果に基づいて、将来のある想定シナリオに基づくエネルギー消費の暫定的な見通し(BaU)と、炭素税賦課シミュレーションの結果を報告することにする。

Publication details
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Publisher Keio Economic Observatory
Repository KOARA?KeiO Associated Repository of Academic resources) ()
Type text, Technical Report
Language jpn