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鉱物資源の多国間一般均衡モデルの構築と資源政策 : 一銅地金/鉱石の国際寡占市場における分析 (2002). コウブツ シゲン ノ タコクカン イッパン キンコウ モデル ノ コウチク ト シゲン セイサク : イチドウ ジガネ コウセキ ノ コクサイ カセン シジョウ ニオケル ブンセキ. Kobutsu shigen no takokukan ippan kinko moderu no kochiku to shigen seisaku : ichido jigane koseki no kokusai kasen shijo niokeru bunseki

Abstract
本稿では、わが国の資源政策の考証を目的として、銅地金と銅鉱石二つの相互依存的な国際市場における多国間一般均衡モデルの構築をおこない、鉱物資源の供給障害リスクに関して数量的評価をおこなう。モデルの構造には非鉄金属市場の特性を反映させることを重視するとともに、鉱物資源の偏在性とその技術特性から、鉱石の生産/輸出各国における寡占的経済行動を前提としている。モデルでは国際市場の需給均衡およびCournot-Nash均衡の成立により、国際地金価格、国際鉱石価格、そして製錬費(TC/RC)の国際価格が同時決定される。わが国の資源政策の評価をおこなうために、モデルの構造としては、鉱石の長契契約輸入における市場とスポット市場を分離し、また備蓄放出の効果を評価することができる。シミュレーションとして次の三つを想定している。第一に、世界最大の銅鉱石生産/輸出国であるチリの鉱石供給障害を想定したケース、第二に、米国に次ぐ世界第二位の銅消費国である中国における地金需要拡大ケース、そして第三にわが国の鉱石の長期契約輸入の評価をおこなうケースである。試算結果は次のようになっている。チリの銅鉱石生産量に20万t(同国の年間鉱石生産量の4.8%に相応)あるいは40万t(同9.5%)の供給障害があったとき、他の鉱石輸出国は増産し鉱石輸出量を増加させるインセンティブを持つけれども、もしそれぞれが2%まで増産可能であるとすると、国際地金価格はそれぞれ12.4%、57.7%、また国際鉱石価格はそれぞれ15.6%、72.6%もの価格高騰効果を持つ。この20万tケースにおいて、地金の国際価格高騰を相殺するためには10.6万t(供給障害量の約半分)の地金備蓄放出が必要である。もし短期的にチリ以外の鉱石輸出各国が増産できないときには、チリの20万t供給障害においても国際地金価格の価格上昇率は29.6%へ、鉱石価格は37.3%へと拡大する。中国の地金需要が30%(45.9万t)あるいは60%(91.8万t)拡大したとき、(鉱石輸出各国の増産制約が無いとき)国際地金価格をそれぞれ18.5%、49.7%、国際鉱石価格を22.9%、61.9%上昇させる。中国が銅地金の消費地生産を志向したとき、同国による鉱石の長期契約輸入量が小さいことを鑑みると、中国の需要拡大は鉱石スポット市場において大きな不安定要因である。わが国の長期契約による鉱石輸入量が減少し、スポット買いによって調達をおこなわざるを得ないとき、30%(30万t)の縮小ケースでは国際地金価格を7.7%、国際鉱石価格を6.1%上昇させる。このとき長期契約輸出国では、わが国の長期契約の縮小分だけ、鉱石のスポット市場において輸出を拡大させることができる。しかし利潤最大化の実現のためすべてを供給しないことにより、国際市場では価格上昇をもたらすことになる。

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Publisher Keio Economic Observatory
Repository KOARA?KeiO Associated Repository of Academic resources) ()
Type text, Technical Report
Language jpn